「この世に悪魔はいますか?」
「はい、います。」
「どうして、そう思うのですか?」
「存在を感じるからです。」
「それは、どんな時に?」
「不幸を招く考え方の人が近寄ってきたときに、あたりが薄暗くなります。
そして、気分が落ち込むからです。」
でも、これを目に見える世界で分析するならば、
あたりが薄暗くなるのは、主観的な話であり、本当にあたりが暗くなるわけではない。
気分が落ち込むのは、そのせいではなく、たまたま気分が落ち込むような別の作用があった。
ということになるでしょう。
実際、そう言われれば身もふたもありません。
「悪魔はいない」という結果を立証する研究がなされれば、
逆に、「悪魔の存在」を否定できない結果がでるでしょう。
目に見える世界の研究とはそういうものです。
悪魔は、単独で存在するよりむしろ、
人とともにいる時に、その力が増大します。
だから、決して、悪魔に体を渡してはいけないのです。